部下としてどう生きる?『韓非子』が教えてくれた5つのこと

こんにちはyumaです。今回は中国古典の「韓非子」を読んでみたので感想を書いていきたいと思います。

今回読んだ本:『韓非子ー強者の人間学』 守屋洋 著

目次

この本を読むに至った経緯(読み飛ばしOK!)

なんで今回「韓非子」を読んでみたかというと、法律の始祖ともいえる韓非子がどんな考えで法を考えたのかを知りたいと思ったからです。

で、最初読む前は法律に関係しているから国家とか上に立つ人の話ばかりなのかなーと思っていたんですけど、全然違っていました。

もちろん偉い人とかのことも書いているんですけど、人間の性質とか臣下(僕のような下っ端)がどう立ち回るか、などについても書かれてあって面白かったし学べることがたくさんありました。

考えてみたら当たり前だと思うんですけど、法律って人の行動や心理をよくわかってないと良いものができないんですよね。

(例えばアルコールを禁止しても闇市で取引されちゃって結局禁止できなかったり)

ていう感じでこの本は「法律って今あらためて考えてみると人間の心理に基づいたすごいシステム」なんだなと思わせてくれました。

今回はそんな感じで「韓非子」を読んで印象に残った部分とか面白いなと思ったことを書いていこうと思います。

韓非子で印象に残った5つのこと

1つ目:権力者は存在だけで忖度される

上司とか自分をクビにできる権利を持っている人と話すときは自然とヨイショしますよね。

ちなみに昔の中国はクビでは済まなくて最悪殺されてしまいます。(怖すぎる…)

そうなるとどうなるか?周りの人がYESマンだらけになってしまうってわけですね。

だからに権力者を法律で縛ってて簡単にクビにできないようにしてるんですね。

僕は「法律とか細かいルールについてなんでこんなことしないといけないんだろう?」と疑問を思っていたんですけど、僕たち部下にとっても上司にとっても利益につながるんですね。

これからもルール・法律を全力で守らせてもらおうと思います笑。

2つ目:君主と臣下の心の中で利益の不一致がおきがち

韓非子では、「君主=国の利益」「臣下=自分の出世」を優先するから、国が傾くって書かれてます。

たとえば、社長は「能力ある人を採用して会社を成長させたい」と考えるけど、その部下たちは「どうやって自分が出世するか」に必死で、視点がズレる。

結果、組織の力がバラバラ・体力がなくなって競争に負けてしまう。

つまり、部下も“トップと利益を一致させる意識”が必要ってことですね。

「経営理念とかビジョンって大事なの?」と思ってたけど、そこに共感して動けるかどうかが、結局は組織を強くするんだなと。

自分はまず会社のビジョン、覚えるところから始めようと思います笑。

3つ目:「逆鱗に触れる」の大本というか元祖

「逆鱗に触れる」は、目上の人の怒りを買う、激しく怒らせるという意味の言葉です。

韓非子でもこの言葉が部下が上司に対して発言するときに気を付けるときに書かれています。

他にもみんな小学生のときにうたった「待ちぼうけ」もこの韓非子からきていたりします。

まあ、「だから何?」っていう感じかもしれませんが、教養として覚えておいて損はないかと笑。

4つ目:進言するときは上司の心を読む

上司に意見を言うときは、自分が正しいと思うことじゃなく、上司の望むことに乗せて伝えるのが大事。

たとえば、上司が「DXを進めたい」と思っているなら、
「商品単価を上げる話」じゃなく、「DXでどう単価を上げられるか」を提案すべき。

上司の考えとズレた話をしても、
どんなに良いアイデアでも「気が利かないな」と思われてスルーされてしまいます。

つまり、上司が何を望んでいるかをよく観察することがカギ

5つ目:部下はトップの心と事態の変化を読める必要がある

部下は仕えるべき会社と上司の両方を観察して見極めることが大事です。

というのも昔の国の臣下で「この国滅びそうだなー」と思っていたら皇帝に殺されて、「皇帝が自分を罰しそうだなー」と思っていたら国が滅んだっていう人があったらしいです。

結局、自分の将来を決めるのは自分なので見極める力をつけるのが大事ってことですね。

でも一体どうやってその見極める力を養えばいいのかっていうことなんですけど、前に読んだ「貞観政要」を参考に上司を見極めたらいいんじゃないかと思いました。

この本について

原文の現代語訳が中心なので、少し読みにくく感じる人もいるかもしれません。

でも、僕のように「自分で考えるのが好き」な人には、じっくり噛みしめながら読めるのでおすすめです。

「わかりやすさより、深さを重視したい」人向けの一冊ですね。

自分は原文を読んで自分の頭で解釈を考えたいのでこの本に満足しています。

最後に

今回紹介したのは『韓非子』の中でもごく一部ですが、読めば読むほど「人間って昔から変わらないんだな」と思いました。

特に印象的だったのは、ただ上司に仕えるだけでなく、上司の心理・組織の構造・自分の立ち位置を見極めろっていうメッセージ。

あとキングダム読んでた自分は法律って人間にこうあってほしいみたいな理想論で作られたのかと思っていたんですけど、実際読んでみると韓非子は現実的な観点で作っていたことが面白かったです。

興味を持った方は、一度読んでみてはどうでしょうか?

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